攻撃の加算


白先手


Seirawan - Karpov
London, 1982

Winning Chess Strategies - Yasser Seirawan with Jeremy Silman の本に出てきた局面で
14.Re3! Be6 15.Qxa6 マテリアルアドバンテージを得た白がこの後、その有利をどのように活用して勝利に至るかを解説しています。

しかし、私がこの局面から学んだことは他にあって、それについて述べます。

自分で始めにこの局面を考えた時、14.Re3! という手に気づきませんでした。Qa4 が Na6 を攻撃しているので e3 とすることと、黒 c5 ポーンが 白 d4 ポーンを攻撃していることに気をとらわれていたからです。




Qa4 が Re8 を攻撃しているのは気づいていましたが、Re8 は Qe7 に守られているため、それ以上 Re8 については考えませんでした。

14.Re3! とする手にすぐ気づく方もいるでしょうが、どうすれば 14.Re3! に気づけたか考えた結果

すでに攻撃している駒があるなら、さらにその駒に攻撃を加えることを考える

という考えに至りました。

Qa4 が Re8 を攻撃しているので、さらに Re8 に攻撃を加えられないかを考えれば、14.Re3! に
気づきやすくなるでしょう。

普段 同じ駒に攻撃を加算していくことは誰でも考えると思いますが、見落としもありそうです。
私は Tactics 問題を解くとき、自分と相手側 両方で攻撃されている駒を確認していますが、攻撃されている駒にさらに攻撃を加えることは考えていませんでした。

これからは攻撃の加算を考えるようにしたいです。

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次回は 「 攻撃の組み合わせ 」 です。


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